1962
本作は、裏刷りをし、色を重ねた画面は版画とは思えない重厚な色合いをもっている。萩原は日本の伝統的な版画の刷りを学んだことから数々の工夫を重ねてその作品を作り上げている。1960年からの作品は色彩が美しく、作家が学生時代に専攻した油彩の感触を感じさせる、画面上に残るバレンのすり跡も一定の効果を上げている。木版の面での形態の構成を生かしてその上に顔料やすりで工夫を凝らし、従来の版画作品に見られなかった版画作品を作り上げている。その意味で木版画を現代に蘇らせた作家といえよう。作家の版画家へのスタートは40歳からと遅かったが、1960年の第二回東京国際版画ビエンナーレ展での受賞を皮切りとして、数々の国際的な版画ビエンナーレで受賞して版画家としての地位を確立した。
1913-2007
ジャンル | 版画 |
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材質・技法 | 木版 |
寸法 | 85.2×59.5cm |
受入年度 | 1978 |
受入区分 | 購入 |
作品/資料番号 | 1975-00-7484-000 |
エディション | Ed. a.p.(画面外右下) |
Title | Fantasy in White (1) |
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Genre | Prints |
Material/technique | Woodcut |
Dimensions | 85.2×59.5cm |
Acquisition date | 1978 |
Accession number | 1975-00-7484-000 |
Edition | Ed. a.p.(画面外右下) |