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連続の溶解 Solutions des continuités

堂本 尚郎

1966

赤と黒という強い色彩だけで構成された画面。中央の赤の矩形は、アクリルで均一に塗りこめられ、その両側にある帯状の部分―黒い油絵具の物質性と鋭く対立する。画面を構成する各パートが、それぞれに存在感を主張し、隣り合う部分と拮抗する。日本画家として出発した堂本は、弱冠20歳で日展入選、その後フランスに渡ってからもアンフォルメルの作家として評価され、画家として順風満帆の途にあったが、1960年にーつの壁にぶつかった。数年の空白期をへて発表したこの「連続の溶解(原題は Solution de continuites)のシリーズ」には、堂本が絵画に対する深い問いの中で、模索する跡がうかがえる。すなわち、絵画空間を描き換えること、具体的には地と図の相互関係を組み替える試みだった。画面に現れた赤の矩形は、描き出されたものではなく、黒によって塗り残された部分。1964年のヴェネツィア・ビエンナーレでこのシリーズは、アーサー・レイワ賞を受賞する。(C.M.)

作家プロフィール

堂本 尚郎 DOMOTO Hisao

1928-2013

作品情報

ジャンル絵画
材質・技法油彩、アクリル/カンヴァス
寸法162.6×124.2cm
受入年度1991
受入区分購入
作品/資料番号1991-00-0008-000
TitleSolution of Continuity
GenrePaintings
Material/techniqueOil, acrylic on canvas
Dimensions162.6×124.2cm
Acquisition date1991
Accession number1991-00-0008-000

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