1997
フィリピノ語で「一体となった制作」という意を表すサンガワは、男女5人の画家によるグループで、フィリピンの民衆生活や社会現象をテーマとした具象絵画、公共空間での壁画制作を共同で行う。この作品は、当館で開催された「東南アジア1997」展のために、グループが来日し、18日間にわたって公開制作された二点組の大作で、フィリピンと日本の「文化の交換」をテーマとしている。マヨン山と富士山という両国の典型的風景の中に登場するのは、都市文化によって商品化された農村女性、日本から来たマンガのニンジャ、コンパクトカメラ、フィリピンから来たダンサー、歌手、眠れる花嫁などである。日本語の語感をもったフィリピノ語のスラングに由来する作品タイトルや円マークの形をした女性の下肢に見られるシニカルなユーモア、表層的な日本のイメージ、そして見る者を当惑させるような通俗性が画面全体に溢れている。ここでは、フィリピン人の視点から見た二つの国をめぐる文化の現実が真正面から描かれ、しかも祝祭的な絵画空間として結実している。(T.I.)
ジャンル | 絵画 |
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材質・技法 | アクリル/カンヴァス |
寸法 | 2点組:各250×700cm |
受入年度 | 1997 |
受入区分 | 購入 |
作品/資料番号 | 1997-00-0018-000 |
Title | "Oh, How Cheap, You Can Have It" ["O KAMURA. SA `YO NA `TO"] |
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Genre | Paintings |
Material/technique | Acrylic on canvas |
Dimensions | 2点組:各250×700cm |
Acquisition date | 1997 |
Accession number | 1997-00-0018-000 |