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水芭蕉

佐藤 多持

1955

赤や黄で画面を分割して塗り分けた《水芭蕉》は、岩絵具を用いた実験的な抽象表現として1955年に制作された。ここに塗られた2箇所の黒色部分には、それぞれに焼き緑青と焼き群青が使い分けられており、岩絵具という伝統的な素材の可能性を徹底的に探ろうとする作家の姿勢が窺われる。小品ではあるものの、東京圏における戦後の日本画改革運動の歴史を跡付ける上で、貴重な作例である。その後「水芭蕉シリーズ」の制作を続けた作家は、水面に水芭蕉の花が重なり合って咲く様子を流麗な墨の線のみで抽象化する新たな表現を開拓していくことになる。

作家プロフィール

佐藤 多持 SATO Tamotsu

1919-2004

作品情報

ジャンル絵画
材質・技法紙本彩色
寸法52.7×72.7cm
受入年度2006
受入区分寄贈
作品/資料番号2006-00-0009-000
寄贈者名等佐藤美喜子氏寄贈
TitleMizubasyo [Skunk Cabbage]
GenrePaintings
Material/techniqueColor on paper
Dimensions52.7×72.7cm
Acquisition date2006
Accession number2006-00-0009-000

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