コレクション検索

詳細検索

視差

斎藤 義重

1964

1960年代。日本の前衛美術界に転機をもたらした作家の多くがまだ壮年期にも達していなかった中で、斎藤義重は既に還暦を迎え、グッゲンハイム美術館賞等の受賞を重ねていた。戦前、ロシア構成主義の影響下にレリーフ作品を制作していた斎藤は、戦後17年に亙り油彩に専念。再びレリーフ制作に着手したのは1964年のことであり、本作はその記念すべきターニング ・ポイントをなす。
白地の合板に釘で貼り合わされた黒い楕円。楕円は画面の外に向かって広がろうとする。それを青い矩形が繋ぎ止めて、亀裂が生じる。幾何学的な形態をモティーフとしながらも、その作品構成は限定された空間に行儀よくおさまることでは満足しない。不規則で気儘なドリル使いやむらのある顔料の遊びに、ダダやシュルレアリスムにも関心を示した作家の、のびやかなユーモアが漂う。(N.S.)

作家プロフィール

斎藤 義重 SAITO Yoshishige

1904-2001

作品情報

ジャンル絵画
材質・技法油彩/合板レリーフ
寸法182×242cm
受入年度1984
受入区分購入
作品/資料番号1975-00-0212-000
TitleParallax
GenrePaintings
Material/techniqueOil on plywood relief
Dimensions182×242cm
Acquisition date1984
Accession number1975-00-0212-000

関連所蔵作品

斎藤 義重の作品

詳しく見る

同じ制作年の作品

詳しく見る