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ワンダフル・ワールド

エリザベス・マレイ

1988

1970年代後半のアメリカでは、それまでの禁欲的で厳格な表現が飽和点に達するに従って、絵画というメディアが再び力を獲得し、具象的なイメージも取り上げられるようになった。エリザベス・マレイは、ボロフスキーやバートレットと並び、このような動きを担った画家の一人である。その作風は、四角いカンヴァスを鮮やかな色彩とユーモラスな形態によって構成した半抽象絵画から、複数のシェイプト・カンヴァスを組み合わせて具象的なモティーフを大胆に展開した絵画を経て、三次元的なヴォリュームを加えたレリーフ絵画へと展開してきた。身近なモティーフに漫画を連想させる大胆なデフォルメを加え、感情のドラマに満ちた絵画表現へと昇華させる一連の作品は、今日の絵画芸術についての最も肯定的なマニフェストのーつである。《ワンダフル・ワールド》はレリーフ絵画の大作で、コーヒーカップ、受皿、スプーンがモティーフである。作家は、セザンヌの絵画に触発されたこのモティーフを繰り返し取り上げている。赤い強い色の偏平な筒として表現された巨大なカップと受皿が、斜め下へ向かって迫り出してくるダイナミックな躍動感は圧巻であり、代表作のーつに数えられよう。(Y.M.)

作家プロフィール

エリザベス・マレイ Elizabeth MURRAY

1940-2007

作品情報

ジャンル絵画
材質・技法油彩/カンヴァス
寸法342.9×221×101.6cm
受入年度1991
受入区分購入
作品/資料番号1991-00-0013-000
コピーライト© Elizabeth Murray / ARS, NY / JASPAR, Tokyo, 2024 E5461
TitleWonderful World
GenrePaintings
Material/techniqueOil on canvas
Dimensions342.9×221×101.6cm
Acquisition date1991
Accession number1991-00-0013-000
Copyright© Elizabeth Murray / ARS, NY / JASPAR, Tokyo, 2024 E5461

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