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無題

ドナルド・ジャッド

1973

何の変哲もない四角い形、鋭いエッジ、青味を帯びた冷たい光沢。工業製品のようにクールで無表情なスティール製の箱が10個、等間隔で縦に1列、壁に取り付けられている。それらは何か具体的な物の形を表しているわけでも、何かを象徴しているわけでもない。私たちが身を置く現実の空間に、物それ自体として存在しているだけだ。
絵画は本来二次元の平面にすぎないが、色が塗られ、線が引かれ、形が描かれることで奥行きが生じ、三次元のイリュージョンが生まれてくる。画家として出発、その一方で哲学を学び美術批評もてがけていたジャッドは、こうした絵画の宿命から逃れるべく、絵画でも彫刻でもない三次元の物体に到達した。工業的な素材による極限にまで還元された単純な形。その反復が造り出す揺るぎない全体性と秩序は、緊張感に富む非妥協的で厳格な美をもたらした。いわゆる<ミニマル・アート>の典型的な作品である。(J.S.)

作家プロフィール

ドナルド・ジャッド Donald JUDD

1928-1994

作品情報

ジャンル彫刻・インスタレーションほか
材質・技法コールド・ロールド・スチール
寸法10点組:各23×101.6×78.7cm
受入年度1991
受入区分購入
作品/資料番号1991-00-0049-000
コピーライト© 2024 Judd Foundation / ARS, New York/JASPAR, Tokyo E5461
TitleUntitled
GenreSculptures,installations
Material/techniqueCold-rolled steel
Dimensions10点組:各23×101.6×78.7cm
Acquisition date1991
Accession number1991-00-0049-000
Copyright© 2024 Judd Foundation / ARS, New York/JASPAR, Tokyo E5461

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