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空間概念 神の終焉 [Concetto Spaziale - Fine di Dio]

ルーチョ・フォンタナ

1964

様々な実験とマニフェストによって未来派以降のイタリア20世紀美術で最も大きな影響力をもった作家であるフォンタナは、1949年から画面に直接穴や切り込みを入れる作品を制作し始めた。カンヴァスの裏側と外側の空間を示す穴や裂け目は、現実空間の中に絵画が物質として存在することを視覚的に明らかにするだけでなく、カンヴァスを切り刻むという画家の行為や身振りを想起させる。1963年から64年にかけて制作され、《神の終焉》と名付けられたこのシリーズでは、いずれもモノクロームに塗られた楕円状カンヴァスに、縁に沿ってぐるりと線が刻まれ、その内側に大小様々の穴が穿たれている。一見無作為に散りばめられた穴は、ある秩序に従って星座のように並んでおり、画面の楕円形と相まってひとつの天体図を思わせる。この秩序は画面内で完結したものではなく、観者をとりまく現実空間と共有され、無限の宇宙空間に解き放たれる。伝統的絵画における自己完結した小宇宙や、神を中心とする世界観に対し、ここでは、画面の外に無限に広がる絶対的な宇宙との交感や、人間の知覚しうる空間という概念が提示されているのである。(K.M.)

作家プロフィール

ルーチョ・フォンタナ Lucio FONTANA

1899-1968

作品情報

ジャンル絵画
材質・技法油彩/カンヴァス
寸法178×123cm
受入年度1992
受入区分購入
作品/資料番号1992-00-0064-000
コピーライト© Lucio Fontana by SIAE, Roma & JASPAR, Tokyo 2022 E4823
TitleSpatial Concept - End of God
GenrePaintings
Material/techniqueOil on canvas
Dimensions178×123cm
Acquisition date1992
Accession number1992-00-0064-000
Copyright© Lucio Fontana by SIAE, Roma & JASPAR, Tokyo 2022 E4823

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