1972/1998
壁に垂直に固定されたバイク。その後部からネオン管の数字が青い光を放って続いている。「1、1、2、3、5、8、13 ……」この不思議な数列は、一般にフィボナッチ数列と呼ばれるもので、先行する二つの数を足したものが次の数字になり無限に増え続けていく。巻貝の形状や植物の葉のつき方など一見無秩序とも思える自然現象に深く関係しているこの数列は、12世紀の中世イタリアの数学者によって発見されたもので、20世紀になってメルツによって新たに芸術の中に甦った。自然界の生成・発展・増殖を暗示するものとして1970年よりこの数列を使いはじめたメルツは、その後も剥製のワニやイヌイットの家を象徴するイグルーというモティーフ等とともに数多くの作品に登場させている。この作品の前に立つと、本物のバイクがもつ圧倒的な存在感とネオンの輝きというスペクタクルな光景に、まず目を奪われるかもしれない。しかしその後で、それぞれが持つ意味―現代の加速化する社会の象徴ともいえるバイクと、古代より変わることのない有機的な増殖を表わす数列の鮮やかな対比が、観る者の世界観を強く揺さぶるのである。(C.M.)
1925-2003
| ジャンル | 彫刻・インスタレーションほか |
|---|---|
| 材質・技法 | バイク、ネオン管、角 |
| 寸法 | インスタレーションサイズ可変 |
| 受入年度 | 1998 |
| 受入区分 | 購入 |
| 作品/資料番号 | 1998-00-0039-000 |
| Title | Acceleration + Dream + Fantasy |
|---|---|
| Genre | Sculptures,installations |
| Material/technique | Motorbike, neon tube, horn |
| Dimensions | インスタレーションサイズ可変 |
| Acquisition date | 1998 |
| Accession number | 1998-00-0039-000 |
| 開催年 | 展覧会名 | 開催場所 | 開催期間 |
|---|---|---|---|
| 2000-2001 | 常設展 日本の美術、世界の美術一この50年の歩み | 東京都現代美術館 | 2000.6.17-8.13/2000.8.15-11.12/2000.11.14-2001.2.18/2001.3.10-6.24 |
| 2013-14 「MOT コレクション第3期 第1部:私たちの90年 1923-2013 第2部:つくる、つかう、つかまえるーいくつかの彫刻から」東京都現代美術館 | |||
| 2023 | 森美術館開館20周年記念展 ワールド・クラスルーム:現代アートの国語・算数・理科・社会 | 森美術館 | 2023.4.19.-2023.9.24. |
| 2024 | イタリアと日本の前衛—20世紀の日伊交流 | ふくやま美術館 | 2024.4.6-2024.6.2 |