コレクション検索

詳細検索

ball sheet ball

冨井 大裕

2006

冨井大裕(1974-)は、1990年代半以降、「彫刻」の潜在力をたずね「作品をつくる」ということを問い続けている美術家である。既製品を用いた立体から、「(作品制作のための)指示書」、本による試み、展示の空間や機制をめぐる批評的な作品まで多角的、実験的な制作はいずれも、物を起点とした行為によりその物や場のもつ性質を開示させる性格を持っている。
《ball sheet ball》は、それを構成する物(スーパーボールとアルミ板)それぞれがもつ、形や色、重さ、といった性質により成立している作品。物のもつ本質的・偶然的な性質を観察、吟味し、それに従い行為することで、あたかもその物自体がそれを当然に成り立たせているかのように見える。冨井の作品の多くは、ばらばらのものが組み立てられたもので、展示の度に「つくる」必要があるため、すべて「指示書」を伴っている。それが可能なのは、個々の物がその機能を最大に発揮しうる状態が確信されているがゆえといえるだろう。冨井作品にとって、指示書は必然的な形式なのである。物の関係性が一つの作品として成り立つことについて、作家の一つの到達を示す一点である。

作家プロフィール

冨井 大裕 TOMII Motohiro

1973-

作品情報

ジャンル彫刻・インスタレーションほか
材質・技法スーパーボール、アルミ板
寸法87×60×30cm
受入年度2011
受入区分購入
作品/資料番号2011-00-0005-000
エディションEd.1/1.AP
フォトクレジット撮影:椎木静寧
Titleball sheet ball
GenreSculptures,installations
Material/techniqueBouncy ball, aluminum board
Dimensions87×60×30cm
Acquisition date2011
Accession number2011-00-0005-000
EditionEd.1/1.AP
Photo CreditPhoto: Shizune Shiigi

関連所蔵作品

冨井 大裕の作品

詳しく見る

同じ制作年の作品

詳しく見る