コレクション検索

詳細検索

14009

さかぎし よしおう

2014

さかぎしよしおう(1961-)は、1980年代には、テープ状の素材が空間を縦横に行き交うインスタレーション作品やパフォーマンスを発表していましたが、1990年代、石膏を帯状に重ねる小さな作品に移行し、注目されました。2000年代からは、磁土(磁器の原料となる土)を使い、その粒を重ねて焼いた作品を継続して展開し、評価されています。
磁土の作品では、任意の点からそれを積み重ねる行為の結果として、形が生まれます。水分を含んだ磁土を垂らした滴でできた粒同士が、わずかな接地面で縦横につながることで全体を形成しているのです。一滴を垂らしたら、それが乾くのを待ち、その上にまた滴を垂らすという作業を繰り返すことで、生命現象のように自然に立ち現れる造形がなされています。静かな緊張感をたたえた凝縮した小宇宙があらわれます。初期には素焼きで始まった同シリーズは、釉薬をかけたり、磁土に色を加えるようになったりと、作家が素材と向き合う中で導かれるように形を変えて展開しています。恣意性を排除したこのような制作のあり方を、作家は「成る」ことを目指すものだと表現します。複雑な意味の読み取りが求められる現在の現代美術の傾向に対するひそやかな抵抗を示しているかのようです。

作家プロフィール

さかぎし よしおう SAKAGISHI Yoshiou

1961-

作品情報

ジャンル彫刻・インスタレーションほか
材質・技法磁土
寸法8.9×14×12.3cm
受入年度2016
受入区分購入
作品/資料番号2016-00-0063-000
フォトクレジット撮影:大谷一郎
Title14009
GenreSculptures,installations
Material/techniquePorcelain
Dimensions8.9×14×12.3cm
Acquisition date2016
Accession number2016-00-0063-000
Photo CreditPhoto: Ichiro Otani

関連所蔵作品

さかぎし よしおうの作品

詳しく見る

同じ制作年の作品

詳しく見る